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天に姉弟二人の神がいた。ある日、姉は弟にいった。
「地上におりて人間と一緒に生活し、ともにはたらいて彼らをおさめなさい」
弟は姉の指示をうけて地上にくだり、人間とともに暮らしながらよくはたらいた。しかし、稲がなく、ほかの穀物も十分ではなかったので、いつも食物にこまっていた。そこで、弟は天にもどって姉に告げた。
「地上に稲がなく、食物に困っております」
「なにも困ることはありません。春になったら、私が稲の穂を天から蒔いてあげますので、地上にもどって大地をよくたがやして待っていなさい」
姉はそういって、弟をふたたび地上に帰した。弟は地上にもどると、人間といっしょに大地をたがやした。
そして春になると、大地に籾が芽を出し、稲が成長した。秋にはたくさんの米を収穫することができた。それ以来、人々は稲を栽培しつづけているのである。
(森田勇造『アジア稲作文化紀行 女たちの祈りと祭りの日々』雄山閣出版、二〇〇一年)
「地上におりて人間と一緒に生活し、ともにはたらいて彼らをおさめなさい」
弟は姉の指示をうけて地上にくだり、人間とともに暮らしながらよくはたらいた。しかし、稲がなく、ほかの穀物も十分ではなかったので、いつも食物にこまっていた。そこで、弟は天にもどって姉に告げた。
「地上に稲がなく、食物に困っております」
「なにも困ることはありません。春になったら、私が稲の穂を天から蒔いてあげますので、地上にもどって大地をよくたがやして待っていなさい」
姉はそういって、弟をふたたび地上に帰した。弟は地上にもどると、人間といっしょに大地をたがやした。
そして春になると、大地に籾が芽を出し、稲が成長した。秋にはたくさんの米を収穫することができた。それ以来、人々は稲を栽培しつづけているのである。
(森田勇造『アジア稲作文化紀行 女たちの祈りと祭りの日々』雄山閣出版、二〇〇一年)
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プロフィール
HN:
沢庵 熊八
性別:
男性
職業:
自営業
趣味:
古代史・歴史小説・釣り
自己紹介:
父は会津、母は信濃出身で、どうみても縄文系の熊八です。北海道生まれで、関東育ち。現在は相模の国に住まいしております。
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